ぜひ、抱き癖をつけてあげてください、と申し上げたいですね。
戦後アメリカで、1946年にスポック博士という偉い先生が、抱き癖がつくのはよくない、子供を自立させるためにはできるだけ早くから一人にして育てるんだよ、という指導をして。
当時忙しかったアメリカのお母さん達は、それに飛びついて、みんなスポック博士の言う通りに育てていったそうです。
そうすると結果的に犯罪率が上昇してしまって、その当事者たちを心理分析していくと、非常に自己肯定感が低い、自分が必要とされてないと感じている、と言う結果が出たそうです。
そこですかさず、アメリカという国は、動きが速くて、スポック博士の方がおっしゃることを、みんなで共通認識にするのはやめましょう、ということであっさりなくしてしまいました。
けれども、その考えを輸入した日本では、残念ながら母子手帳やなんかにそういった記載が続いてしまったんですね。
それで、ちょっと年齢が上の方からは、抱き癖、というような言葉が未だに出てくるようになってしまいました。
そもそも赤ちゃんってお母さんを幸せにしたい、と思って生まれてくるので、それに対してお母さん幸せだよって言って、たくさんたくさん抱っこしてあげてほしいな、と思うんです。
お母さんに限らずお父さんも、お母さんに負けないように、お父さんの腕力も本当に頼りになるので、お父さんお母さんとでたくさんたくさん抱っこして、自分を大切にするような、自分を大切にして人の事も大切にする、親のことも大切にする。 そんな思いやりのある子どもに育てていっていただきたいな、と思います。